August 21, 2010


 先日、試写のご案内いただきまして、『超強台風』を観てきました。
 この映画、なをさんから

「コレ、中国のディザスター映画なんだけど、台風の被害で家屋がつぶれたりする特撮シーンを、全部ミニチュア模型で作ってて、それがものすごくよく出来てるらしいんだよね」

 と、聞いてたので、すごくすごく楽しみにしてたんすよ。
 ディザスター映画というのは、『2012』とか、『日本沈没』みたいな災害の映画のことね。最近のディザスター映画では、普通はほとんどCGで災害シーン作ります。『超強台風』もCG使ってるけど20%くらいで、あとはミニチュアだそうです。す、すごい。

 ストーリーはタイトルの通り、中国の一都市・温州市を襲う超大型台風とそれを迎え撃つ市の役人たちの物語です。……ちょっと地味かね? だよな、確かに字面で見ると地味げだよなあ。しかし、映像はものすごかったよ!

 この映画の大、大、大メダマと思われる、港町のミニチュアセットに台風が上陸するシーンですが、オイラ、どこからミニチュアなのか全然わかんなかった!(笑)
 夢中になって観てる途中で
「あ、そういや、この災害はマジで起きてるんじゃなくて、倉庫とかミニチュア模型なんだよな……」
 と、思い出して、模型チェックをし始めて、やっと「あ、このへん?」ってわかったほど。

 まー、オイラは『ヌイグルメン!』とか手伝ったおかげで特撮耳年増だけど、実際に特撮作品はあまり観ていないから、しょうがない。
 と、思ったら、なをさんも
「俺もどれがミニチュアでどれが実物かわからないところあったよ! コレは絶対に模型だろうと思ってたら、はじのほうに小さい人物がチョコチョコ動いて、さらにそこに台風の大波がかぶさってきたりするからね。ホント、わかんなかったなあ。合成のレベルもここまで来てるのか」
 と言ってた。4歳の時からずーっと特撮を観てるなをさんでもそうなのか!

 でも、模型チェックなんてする必要なかった。台風災害シーンの迫力、災害シーンを盛り上げるための災難のアイデアの豊富さに浸っているほうがずっといいです。あんまり言うとネタバレになっちゃいそうだから、ごたごた言いませんが、なをさんのtwitterのつぶやきが、端的にこの映画をあらわしてるんじゃなかろうか。
nawokikarasawa: 『超強台風』観てきました。CGにたよらぬミニチュア特撮(よりによって「水」の、だよ!)の至芸!!おもしろいよ!圧倒されるよ!これ! 往年の東宝特撮映画や、帰りマンのシーゴラス、シーモンスの特撮に心、動かされた者ならば必見!!
 ちょっと解説しますと、なをさんが「(よりによって「水」の、だよ!)」と言っているのは、水を使った特撮はとても難しいからです。
 水滴の大きさや波は小さくできないため、ミニチュアと合成すると、どうしても水が大きく見えてしまうんです。ミニチュアが模型にしか見えなくなってしまうんですね。
 しかし、『超強台風』の水がらみの特撮シーンでは、ミニチュア模型の家などが本物のように見える。模型をかなり大きく作ったんだろか?
nawokikarasawa: 『超強台風』、ストーリーも単純明快、ダレ場が無いのも感心。うっとおしい色恋沙汰が全然ないの。素晴らしい。
 そう、ストーリーは超、超、シンプルだと思います。ディザスター映画の定石と言える物語展開です。
 でもね、ハリウッド映画なら主役の温州市の市長と、市へ台風対策のアドバイスを送る気象学の女性学者あたりに、ラブストーリーをからめたりしちゃうところなんですけど、そういうのは一切無し。非常に男らしい。「かったりぃ〜」と思わせるシーンは皆無と言っていいんじゃねーかな。
 監督の「俺はこの映画で見せたいものはコレだ!」という強い意志が見えて、とても好感が持てます。

 ただ、「主役の市長がスーパーマン過ぎるよ〜」と思わないこともないけど、こういうキャラがひとりいないと、災害映画はサクサク進まないからなー。

 この映画はぜひともスクリーンで観て、興奮して欲しい! 特撮ファンはもちろん、泣かせシーンもしっかりあるから特撮に興味ないって女性もオッケーでしょ。

 っつーことで、9月25日から新宿ミラノ座ほかで全国ロードーショーが始まるそうです。コレはぜひとも、大きい画面で観ていただきたい映画です!

映画「超強台風」公式サイト

史上最大規模!中国製ディザスター映画は破格の製作費!『超強台風』日本に上陸 - シネマトゥデイ

↓予告編。日本版じゃないみたい。ただ、コレを観ちゃうと劇場でビックリ度が半減するかも……閲覧注意


Posted by oomeshi (01:21)

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